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2025-02-10 補助犬についてのご理解をお願いします

 「補助犬」という言葉を聞いたことがありますか。補助犬とは、目、耳、手、足などに障がいを有する人の日常生活をサポートするために活躍する盲導犬、介助犬、および聴導犬の総称です。これらの中でも盲導犬(アイメイトと呼称する場合もあります)については最も広く認知されており、街中で見かけたことのある人も多いのではないでしょうか。日本盲導犬協会によると、現在、高崎市内で活躍している盲導犬は3頭であり、群馬県内においても盲導犬ユーザーは年々増加しているとのことです。

 現在、盲導犬などの補助犬が活躍する上で問題が生じています。2002年に施行された身体障害者補助犬法は、様々な施設に対して補助犬同伴での受け入れを義務づけていますが、飲食店、宿泊施設、およびイベント施設などでは入店を断られることが日常的に認められています。この理由として、施設側の多くは、補助犬と一般的なペットを同一視していること、法律による受け入れ義務を知らないことが主な要因であると考えられています。このことは、障がい者の自立と社会参加への障壁になりかねません。一方、同法律では補助犬を同伴するユーザーにも補助犬の行動・衛生管理を徹底することや、補助犬であることを認知できる表示が義務づけています。さらに、良質な補助犬を育成することも補助犬育成団体に義務づけられました。補助犬の理解のためには、これらの情報を広く世間にアピールする必要があると思われます。

 このような補助犬の受け入れ拒否などに関して、群馬県では障害政策課が相談を受け付けています。また、高崎市や前橋市では障害福祉課が同様の業務を担っています。補助犬は信号の色が判別できないなど万能ではないので、時には健常者の声がけが必要になることがあります。今後は、補助犬に関する知識が世間一般に普及し、障がい者に対して誰もが自然に声がけできるような人に優しい社会環境作りが必要あると考えます。

【執筆者】
石岡 大成 准教授
(高崎健康福祉大学 農学部 生物生産学科)

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